独学コーチ長宮慶次です!独学で勉強できてますか?
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今回の記事では、「勉強の計画を立てるときに注意すること」についてお伝えしています。
よくある間違い
ある日のことです。その日、私は三者面談をしていました(三者面談とは,塾・予備校の担当者,受験生本人,受験生の保護者の3人で行う面談のことです)。
私の前には,受験生である息子とその父親がいました。面談において、受験勉強していくにあたって計画が大切だよ、という話題になりました。その話題になったとき,父親は、息子にこう話していました。
「1年間を無駄にしないために、きちんと計画して勉強しなさい。合格という目標を達成するには、計画が大切なんだ。今の偏差値は55だろう?合格したい大学の偏差値は65だ。だったら、夏休み前に模試で偏差値60を出す、秋の模試で偏差値65を出す、という風に、どの時期までにどのくらい成績を上げるか、計画してみてはどうだ?」
細かいところは変えていますが、だいたいこんな内容でした。
私はそれを聞きながら「ちょっと違うんだよなあ。。。」と思っていましたが、父親の威厳を保つためにその場では指摘しませんでした。
どこが違う、と思ったかわかりますか?
目標と計画は違うもの
結論を先に行っておきましょう。
その父親は,「目標」と「計画」を混同しているのです。
面談に来た受験生の目標は何でしょうか。
もちろん「志望校への合格」ですよね。
その目標を達成するために,計画が大切だ,という話になったのです。さて,「夏休みまでに偏差値60」「秋の模試で偏差値65」というのは,計画と言えるでしょうか?
・・・
それらは,合格という大目標を達成するための目安となる小さな「目標」です。「願望」と言い換えてもいいかもしれません。
そう,「目標」とは「こうありたい!こうなりたい!」という自分の願望を,明確にしたものなのです。
つまり父親は,「夏休みまでに偏差値60になってたらいいな」「秋の模試で偏差値65が出たらいいな」と言っていたのです。これでは計画とは言えないでしょう?
計画は「具体的」かつ「自分でコントロールできるもの」
計画とは,具体的でかつ自分でコントロールできるものにすべきです。
勉強・学習とはなかなか難しいもので,2倍の勉強量をこなせば成績が2倍伸びるわけではありません。
適切な勉強をしていれば伸びることは間違いありませんが,一直線に一定のペースで伸びていくわけでもありません。
やってもやっても点数や偏差値が伸びない時期もあれば,突然ポンと上がる場合もあります。
結局,偏差値がいつ頃どのくらいの数値が出せるか,というのは,正確に予測できるものでもなく,本人の努力以外の要素も大きいのです。
何をやるか
計画するときには「何をやるか」と具体的なものを考えましょう。
例えば「この問題集を今週中に30ページ進める」とか「1000語程度の長文を今日中に5問解く」などです。
これなら,できたかどうかは明白であり,できるかどうかはほぼ自分のコントロール下にあります。
具体的に計画することで,計画が達成できたかどうかをチェックすることができ,今後の勉強をどのようにやっていくか常に見直しつつ進めることができるのです。
計画についてはこちらの記事も参考にしてください。
父親の言うとおりに「夏休み前に偏差値60」と計画していたらどうなるでしょう。結果,夏休み前に偏差値58でした。計画は達成できませんでした。では次はどうすればいいのですか?
「1か月後に偏差値を2上げる」といった計画をしますか?そのために何をすればいいのですか?
もうわかりますよね。
計画的に勉強した”結果”として偏差値が上がり,合格する可能性が高まるのです。
偏差値は,順調に伸びているかどうかの目安とするのは構いませんが,計画に入れ込むものではない,と覚えておいてください。
この記事のまとめ
いかがでしたか?「目標」と「計画」は混同して使われることもありますが,本来は別のものです。計画したつもりで,実は目標(願望)を並べただけだった,ということにならないようにしましょう。
今日の格言・名言
目標は願望であり,計画はタスクである。