- 真面目に勉強している
- 通信簿もとても良い
- 先生にも褒められる
なのに,なぜか模擬試験の成績は振るわない人,いませんか?
逆に,普段の成績は大したことないのに,なぜか模擬試験だけは成績がよく,その時だけは上位に食い込んでくる人もいますよね。
この差はいったいどこから来るのでしょうか。そして解決策はあるのでしょうか。
- 定期試験の成績はそこそこ良いのに,模擬試験の成績があまりよくない人
- 模擬試験の成績を上げたいけれど,何をすればいいのかわからない人
- 目先の勉強しかしていない人
- 勉強の仕方を変えたい人
学校の勉強と受験の勉強には違いがある
学校の勉強と受験勉強は同じものでしょうか、それとも違うものでしょうか。
もちろん、内容についてはさほど大きな違いはないと思いますが,勉強の質というか,対処法は全然違うものになってしまうと思います。
学校の定期試験は出題範囲が狭く,模擬試験はすべての範囲から出題される
学校の勉強とは,教科書を中心に,決められたカリキュラム通りに授業を進めていくことになります。
そして,その定着度合いを測るために,定期試験を行って点数化していきます。
その記録をもとに,学校の成績は決められ,通信簿や内申書に記録されていくことになります。
学校の成績を決定するのに,定期試験の成績はとても大きなウェイトを占めていますが、その定期試験は年に5~6回行われます。
夏休みなどの休暇も挟むので,定期試験と定期試験の間は約2か月,下手すると1か月ちょっとしか間がない,というときもあるかもしれません。
その間に授業で進んだ分野の試験が行われるはずですが,畢竟,教科書のたった数10ページ,狭い範囲からの出題となってしまいます。
そこで真面目な高校生は,その狭い範囲の内容について繰り返し練習をし,万全の準備をして試験に臨みます。
限られた範囲の中から出題されることが分かっているので,これはかなり対応がしやすいと思います。
ですから,真面目な人であれば定期試験でいい成績をとることはそう難しくはないのです。
しかし一方,受験勉強はどうでしょうか。
受験勉強の進み具合を見るのに,模擬試験がありますが,模擬試験が狭い範囲から出題されることはありません。
受験はすべての範囲から出題されるのですから,原則として模擬試験は全範囲から出題されます。 (ただし、春から夏にかけての模試は出題範囲をやや絞っていることが多い)
ですから,広い範囲から出題される模擬試験は、狭い範囲から出題される定期試験対策のようにはうまくいかないのです。
問題対応能力を養っているか
また,類似問題の多寡も一つの要因でしょう。
定期試験では,授業で扱った問題や宿題となったプリントの問題などから多く出題されます。
数字が同じである場合も多く,生徒にしてみれば勉強した問題がそのまま試験問題になっている,という印象です。
それに対して模擬試験はいかがでしょうか。
模擬試験を受ける前にあらかじめ「こんな問題を出題しますよ」なんてアナウンスはありません。
オーソドックスな,よく見るタイプの問題もありますが,模擬試験で出題されるのは原則としてオリジナル問題であり,見たことない問題も多いはずです。
そして,見たことない問題を解くための力をつけていなければ,当然解けない問題も多いということになります。
ですから,模擬試験で出題されるのは普段見慣れない問題が多く,結果として解けない問題が増える,ということになります。
模擬試験の成績を上げるための具体的方法
結局のところ,学校の成績がいいのに模擬試験の成績が振るわない原因は,次の二つが原因と考えられます。
- 模擬試験は全範囲から出題さるから対策がしにくい
- 模擬試験は見たことのない問題が多く出題されるので,解ける問題が少ない
ではどうすればいいのでしょうか。解決策はあるのでしょうか。
簡単です。
逆のことをすればいいのです。
模擬試験は全範囲から出題さるから対策がしにくい・・・けれども対策をすればいいのです。
模擬試験は見たことのない問題が多く出題されるので,解ける問題が少ない・・・ならば見たことのない問題であっても解けるようになればいいのです。
え?それができれば世話はない?
そうですね。できるならやってますよね。
何をやればいいのかわからないから悩んでいるのですよね。
では、その解決策を具体的に示しましょう。次の3つです。
- 勉強の柱を2本つくる
- 解答が無理なく再現できるように復習する
- 複数の解法を試し,比較する
一つずつ説明していきましょう。
1.勉強の柱を2本つくる
学校の勉強が基本となるのは当然です。ですから、学校の勉強がまずは1本の柱となります。
この勉強は、宿題をやる、予習をする、定期試験の勉強をするなど、要するに目先のことについて対応していく勉強となります。
これとは違う勉強の柱を作りましょう。
つまり、学校の進度とは関係なく、受験のための勉強をもう一つの柱とするのです。
こちらは、学校では習ったけど最近やってない分野を勉強したり、自分が苦手な分野をもう一度勉強したりすることになります。できれば偏りがないよう、様々な分野について,少しずつつまみ食いするように勉強するのがいいでしょう。
この柱を作ることで、これまで習った分野についても時々目にすることになりますから、公式を忘れてしまった、ということが少なくなるはずです。
おすすめは、このもう1本の柱をスケジュールの中に強制的に組み込むことです。例えば毎日1時間はこの受験勉強に充てる、などです。
人はどうしても目先のことが気になってしまうので、放っておいたら学校の勉強しかせず、1本の柱だけになってしまいます。ぜひ強制的にもう1本の柱を作りましょう。
2.解答が無理なく再現できるように復習する
間違った問題を復習しよう、というと「解答を見て解答を覚えればいいんですよね」という人がいます。
そりゃあ片っ端から解法を覚えて絶対に忘れないハードディスク並の優秀な頭脳を持っているのであればそれでもいいでしょう。
しかし普通は覚えることだけで対応するには限界があると思います。
そこで大切なことは、なぜその解法を選んだのか、スムーズに無理のない思考でたどり着くことです。
無理がなければ、似たような問題にあたっても同じように無理のない思考で正解にたどり着くでしょう。
しかしその解法に無理があったり,飛躍があったり,自分が納得できていない点が残っている場合には,再現できないと思います。
ですから問題集の解答解説を見て,深く考えずに覚えることだけで終わってはいけません。なぜこの解法になるのか,自分はまたこの問題と出会ったときに,同じような思考で答えにたどり着けるだろうか,と自問自答して欲しいのです。
それが,未知の問題に対応するための力となるのです。
3.複数の解法を試し,比較する
私が別解を教えようとすると「先生、私この解法で解けているからもういいの。ほかの解法なんか知らなくていいの。余計なことは教えないでください」という人がいます。これは悲しいことです。
数学はお堅い学問だと思っている人はいるでしょうが,論理的であるというだけで,実は数学ほど自由な学問はありません。
ゴールにたどり着くことが目標だとしても,そのゴールにたどり着くまでの道筋は自由なのです。自分が進みたい道を進めばいいのです。
論理的に正しい思考であれば,必ずゴールにたどり着くのですから。
たくさんの道が存在することを知らずに,1本の道しかない,と思い込むことは,数学だけでなく,人生そのものの可能性にも蓋をすることにつながると思います。ちょっと大げさかな?でも本当にそう思います。
自由な発想をするには柔軟な考え方が必要です。そして柔軟な考え方は,様々な問題へ対応するための基礎であり,人生においてのしなやかな対応力にもつながります。
ぜひ別解を遠ざけず、積極的に勉強しましょう。
最後に
いかがでしょうか。
具体的な方法として3つ挙げました。とりあえず騙されたと思ってやってみてください。
きっと半年頑張れば、自分の学力の変化がみられると思います。
そしてきっと模擬試験の成績が上がってくると思います。
この記事が,あなたの勉強の仕方を変えるきっかけとなり,あなたの力になれれば幸いです。
今日の格言・名言
- 数学は自由だ!
- 自分の人生の可能性に蓋をするな!