こんにちは!元気が出る独学サポートコーチ長宮慶次です。
今回は質問することの大切さと,質問する相手の選び方についての記事です。
なかなか質問できない人,質問することをためらっている人のための力になれれば幸いです。
なぜ?どうして?疑問があればまず考えよう
学校や予備校の授業を聞いていて,「あれ?なぜそうなるんだろう?」「それはわかったけど,こういう場合はどうなるんだろう?」などの疑問が生じること,ありますよね?
問題集の解答と解説を読んでいても「あれ?この行はどういうことを言っているんだろう?」「こんな解法,どうして思いついたのだろう?」など,小さな疑問から大きな疑問まで,様々な疑問が浮かんできますよね。
これはチャンスです。その疑問について考えることで,あなたの力はぐんぐん伸びるはずです。
疑問に蓋をせず,まずは自分で考えてみましょう。
ああでもない,こうでもない,と少し考えれば分かることも多いです。分からなければ,似たような問題とその解答解説を参照してみましょう。文章が違っていても,やっていることは同じ場合もあります。そういった場合はこれで解決できるでしょう。
自分で考えても分からない場合は,積極的に質問しよう
それでも分からない場合は,積極的に誰かに質問しましょう。
気軽に質問できるのは,やはり友達でしょう。私もよく友達を質問攻めにしていました。
一緒に考えてくれた友達には今も感謝しています!
次に候補に挙がるのが,学校や塾・予備校の先生です。私は(条件付きですが)先生に積極的に質問することをオススメします。なぜかというと,友人に質問するときには無いメリットがあるからです。そのメリットとは,例えば以下のようなことです。
- 正しい答えが返ってくる可能性が高い
- 質問の答えだけではなく,その周辺の知識を整理してもらえる
- 質問のうち,考える必要の無い疑問を教えてもらえる
順番に解説しましょう。
1 正しい答えが返ってくる可能性が高い
教えることのプロなのですから,これは期待していいでしょう。(例外もあるかもしれません・・・)
数学では,答えの数値が合っていたとしても,解答の途中に不備があって減点されることはざらにあります。
優秀な友人であればそこまで気付くかもしれませんが,ここはやはりプロに頼りたいところです。できる限り先生に質問しましょう。
2 質問の答えだけではなく,その周辺の知識を整理してもらえる
私は,一つの解答を示したあと,別解を示すことがあります。それは,その別解を学ぶことで,問題への理解が深まるからです。
また,質問に答えるうちに,生徒が気付いていない勘違いや,思い込みに気付くことがあります。そのときは,ただ質問に答えるだけで無く,その勘違いや思い込みを指摘し,どのように考えるべきか,について説明しています。
質問は,新たな発見に繋がることも多いのです。
このあたりは,私の生徒にも喜ばれているところです。信じられないことですが,答えを求めることだけしか教えない先生も多い,とよく生徒から耳にします。それなら解答を配っておけばいいので,プロとは言えないのでは?と思ってしまいます。あくまで聞いた話ですが・・・。
3 質問のうち,考える必要の無い疑問を教えてもらえる
生徒の質問の中には,時に考える必要がないものも含まれています。
例えば,内容が大学の数学に入り込んでいて,志望校を考えると入試では必要ない事項であったり。
おもしろい質問ではあるけれど,受験には直接関係が無いので考えない方がいいことだったり。
質問してきた生徒の学力や,質問してきた時期などにもよりますが,大学受験に合格するためと考えたとき,これらは合格した後に考えてもいい疑問だったりします。
そういうときは理由を説明した上で,そこは考えなくていいよ,と指導しています。
他にも,問題のレベルはここまででいいよ,これ以上はやらなくていいよ,と決めて上げることもあります。
すべきこととしなくてよいこと,考えるべきところと考える必要が無いところ,それを受験生が自分で判断するのは難しいと思います。そこはやはり我々のようなプロを頼ってもらい,信頼できる先生に聞いた方が効率よく勉強できるはずです。
気兼ねなく質問できる先生に出会えるか
ただ,ここで問題があります。学校にしろ,予備校にしろ,気兼ねなく質問できる先生と出会えるか,という問題です。
質問に行きたくても,実際には躊躇してしまう生徒も多いようです。
その理由は様々でしょうが,以下のような話をよく聞きます。
先生の数が少なすぎる
大手予備校に多いのがこれです。予備校にしてみれば,なるべく多くの生徒を教室に入れ,たった1人の先生に授業をしてもらいたいと思っているでしょう。それがコストを下げ,利益を上げることにつながるのですから。
でもこれは必然的に,少ない先生で多くの生徒を抱えることになりますから,一人あたりの質問に答えられる時間は自ずと少なくなります。つまりこれは,大手予備校の構造的問題なのです。
ですから,休み時間に質問したい生徒がずらりと並んだりすることもあります。それをみて,もういいや,と質問に行かなくなる生徒もいるでしょう。
でもそれでも,私は質問に行った方がいいと思います。コツは,質問することを整理しておくこと,授業の直前や直後などの時間も積極的に質問しに行くこと,先生に顔を覚えてもらうこと,などです。最初は恥ずかしいと思うでしょうが,お金は払っているのですから,積極的にサービスを受けましょう(笑)。
質問に行くのが怖い
これは大手だろうと小さな塾であろうと同じ問題です。つまり,その塾・予備校・学校にいる先生の問題です。
生徒からよく聞くのは次のようなケースです
- 「これ授業で言ったよね?」と言われた
- 「くだらない質問をするな」と怒られた
- 「こんなのも分からないの?」と馬鹿にされた
- 「はあ・・・」とため息をつかれた
- 舌打ちされたり,嫌そうな顔をされたりした・・・
毎年のように聞くので,よくある話なのでしょうが・・・。私には考えられない発言です。もちろん状況にもよると思いますが,今の生徒は本当におとなしい,いい子が多く,このような対応をされても仕方の無い生徒というのはあまりいないと思います。
私は,こんな発言をするのは,やはり先生側に問題があると思います。
そもそも,先生と生徒は本来,一人の人間として平等であるはずです。馬鹿にされたり,一方的に圧力をかけていいはずはありません。
もちろん,教える側と教えられる立場ですから,立場上ゆるやかな上下関係はあると思います。
しかし,生徒が分からなくて質問に来るのは当たり前のことです。学ぶ側なのですから。
生徒が分からないのは当然だし,それをもって馬鹿にされたり怒られたりするのはおかしい。
先生が分からないと馬鹿にされるかも・・・(笑)。
私は,生徒に対しての言動をなるべくソフトに感じてもらえるよう注意しています。立場上そもそも上なので,普通に話したつもりでも生徒側からすれば威圧的と感じることはあると思います。そこで,かなり慎重に言葉を選んでいるつもりです。
具体的には例えば,生徒を呼び捨てにしない,必ず「○○さん」「○○くん」と呼ぶようにしています。一人の人間として尊重しているよ,というメッセージのつもりです。
そうすることで,生徒が質問しやすい関係を作り上げているのです。
どんなに些細な質問であろうと,くだらないと思える質問であろうと,実は宝石のような質問かもしれません。生徒が伸びるチャンスかもしれません。
それを,先生側(私の側)の問題で,生徒が質問することを躊躇するようなことはしたくないのです。
生徒に威圧的な態度をとる先生や,生徒を馬鹿にしたりする先生が減って欲しいなあ,と強く思っています。
質問に行く相手を選ぼう
生徒の側にできることはあるでしょうか。
それは,いろんな先生と話をしてみて,信頼できる先生を見つけることです。
信頼できる先生が見つからない場合は,その中で不快では無い先生を見つけましょう
そして,前述のような言葉を平気で口にするような先生からは,なるべく距離をとりましょう。
もちろん,タフな精神力があり,何を言われても平気な人であれば,どんな先生でもいいかもしれません。でもそんな生徒はそう多くは無いでしょう。
なるべくストレスの無い先生に質問に行きましょう
「でも授業を受けている先生が嫌な先生ですので,困ってます・・・」
大丈夫です。授業を受けたことが無い先生のところに行きましょう。
学校の先生も塾・予備校の先生も,基本的には教えたがり(笑)です。忙しいときは別ですが,余裕があれば喜んで質問に答えてくれるでしょう。
最初は勇気がいりますが,思い切って声をかけてみましょう。そのときの対応で,だいたいどんな先生かが分かると思います。
嫌な思いをしたら,別の先生に声をかけましょう。
あなたのまわりに言い先生がいることを願っています。
最後に
人は,ちょっとした仕草や言葉,表情などからいろいろなことを読み取ります。そして生徒は,立場上目上である先生の一挙手一投足をしっかりと見ています。
ですから,少しでも生徒を馬鹿にしたりすれば,生徒はそれを敏感に感じ,傷ついてしまいます。
もしこれを読んでいる”先生”がいらっしゃったら,生徒への言動を振り返って欲しいと思います。もちろん私も常に振り返っております。お互い,生徒が気兼ねなく質問できる関係を作るよう心がけましょう!
- 友人だけでなく,先生のも積極的に質問しましょう
- 威圧的だったり馬鹿にしたりする先生は避けましょう
- 先生も生徒も,一人の人間として平等であることを忘れないようにしましょう。威張る必要も無ければ,卑屈になる必要もありません。
この記事が勉強を頑張っている人のお役に立てれば幸いです。
何かあればいつでもご相談下さい。